東北、関東、甲信越ワインを飲んで元気に

明治・大正ロマンをあなたに…2008年9月に滋賀県日野町の町立近江日野商人館（旧山中兵右衞門家）の床下から、木箱に寝かされた国産赤ワインが、未開封のまま石薬（せきやく）と一緒に発見されました。　保管場所が漆喰に塗り固められた蔵の床下とあって保存状態が良く、コルクの劣化により深紅のワインが3割程度減っているものの、ラベルの毀損や色落ちもなく、現在の製品と遜色のない状態です。これは蔵の床下が、お酒を保存するにあたっての重要な条件である冷暗を満たしていたと同時に、前述の石薬が大きな役割を果たしていたものと思われます。　発見されたワインのラベルには、トンボマークや牛久神谷葡萄園醸造が記されており、明治36年（1903年）〜大正2年（1913年）に醸造されたものと見られます。他にも、現存最古と称する国産葡萄酒が存在するものの、ラベルの紛失や残存量の少なさから認定が難しく、今回発見されたものが現存する国産ワインでは日本最古級だと思われます。牛久には現在、合同酒精（株）牛久ワイナリー＝シャトーカミヤがあり、この1本は100年ぶりにシャトーカミヤに里帰りし、展示館にて一般公開しております。中身につきましては、当時のレシピが存在せず確認出来ませんが、シャトーカミヤで栽培されたメルロー種を使い、復刻ラベル版として限定240本を発売することとなりました。醸造元　合同酒（株）牛久ワイナリー　　発売元　山中兵右衞門商店